2022年3月、医学に関連する多数の学会が加盟する、日本医学会のガイドラインが、約10年ぶりに改正されました。HDに関連しうる主な改正点は、以下の通りです。

  • 家系図や遺伝カウンセリングの情報、遺伝学的検査の情報は、カルテと一緒に保管することを推奨した
  • 遺伝学的検査結果は、すべての医療情報と同様に守秘義務の対象であり、検査を受けた本人の同意なく血縁者を含む第三者に開示すべきではない。しかし、その結果が血縁者の健康管理に役立ち、その情報なしには有効な予防や治療に結びつけることができないと考えられる場合であり、倫理委員会にはかるなどの手続きを経た開示を例外として追記した
  • 全ての医療従事者は、取り扱う遺伝情報が、他の機微情報と同様に、保険や雇用、結婚、教育など医療以外の様々な場面で、患者や血縁者に対する社会的不利益や差別につながる可能性にも十分に留意して取り扱う必要があると注意喚起した